ホトケノザ,ナズナ,タネツケバナ
        春の田畑はお花畑
                  …近くの田畑へ,植物観察にでかけよう

 桜の花やチューリップの花に皆の関心が集まる頃,君の家や学校の周辺に点在する田は白い花をつけたタネツケバナやナズナに,畑や空き地は紫色の花をつけたホトケノザやヒメオドリソウ,白い花のナズナなど,いろいろな色の小さな花達に覆い尽くされている。これらの多くは雑草と呼ばれて,あんまり歓迎されない植物達なのだが,何百株も何千株も揃って花を付けた様子は,あたかも色とりどりの布を広げたかのようで,とても美しい。近づいて1つ1つの花を眺めてみると,それぞれに個性を持った小さな花達が,花壇で咲き誇っている不釣合に巨大な花とは違った美しさで,生命の力強さを教えてくれる。

 春,普段なら余り目立たない小さな花達が鮮やかに引き立つのは,これらの草達が他の植物達に一歩先行して芽を出し,春の陽を独占して素早く成長し,周囲に緑が少ないうちに花をつけて世代を残す努力をしているからだ。春先を彩ってくれたこれらの花達も,5月ともなると,役目を終え田に生えていたタネツケバナやナズナは後から伸びてきたレンゲの紫色の花に覆われてしまう。「植物の種子は種類によって発芽する温度条件等が違っているからなのさ」分っていても,田や畑を一面に覆い尽くして咲く花達を見ていると,改めて自然の力の偉大さに心を打たれてしまう。

〈春の田畑を彩る主な植物達〉…
ホトケノザ (仏の座)[しそ科] 土の軟らかい畑に多く咲く。しそ科に特有な四角の
 茎を包むようについた2枚の葉の形からこの名が付いた。
ナズナ (薺)[あぶらな科] 茎の先に,白い十字状の花をつける。逆三角形の種子
 を茎から落ちないように剥がして振ると音がするところから(なるな)ナズナと呼ばれ
 ている。
タネツケバナ (種漬花)[あぶらな科] 湿り気の多い場所に多く咲く。高さ10〜30
 p,白い十字状の花が,苗代に蒔くモミを水に漬ける頃に咲くのでこの名が付い
 た。
ヒメオドリコソウ (姫踊子草)[しそ科] 栄養分の多い空き地に多く咲く。ヨーロッ
 パ原産の帰化植物,上部の葉が赤味を帯びているので,全体がやや汚れて見え
 る。 在来種のオドリコソウによく似た小さな花が付くところから,小さい(姫)オドリ
 コソウ の名が付いた。
ゲンゲ(レンゲソウ) (連華草)[まめ科] 江戸時代に日本に入ってきた中国原
 産の帰化植物,根に共生している根瘤細菌の働きで空気中の窒素を固定できる
 ところ から,このまま鋤込んで緑肥にされる。

ツバメ前線北上中
   4月9日 ツバメ飛来!
                   …君はもうツバメを見ましたか

 冬の間フィリピン等の南の島々で過ごしていたツバメ達が,春の訪れとともに日本列島に戻って来ました。僕は4月9日に今年初めてツバメをみかけました。君はどうでしたか,教えて下さい。
ツクシスギナ (土筆&杉菜)  Equisetum arvens [とくさ科]
 春休みの一日,ヒバリのさえずりに誘われて,暖かな春の陽射しが降り注ぐ笛吹川の河川敷に出掛けてみた。
 色とりどり野の花が咲き乱れている河原に続いている土手の斜面で小さな首をいっぱいに延ばしたツクシと,芽吹き始めた鮮やかな緑のスギナを見つけた。ツクシとスギナは同じ地下茎で結ばれている同じ植物。スギナは栄養茎と呼ばれ,一般の植物の葉に相当する部分で,光合成をして養分を作る働きをする。
 ツクシは胞子茎と呼ばれる花に相当する部分で,生殖のための胞子作りを分担している。春の訪れとともに,先ずツクシが芽を出し,少し遅れてスギナが芽吹いてくる。成熟したツクシは風が吹くと揺れ,黄色い胞子を盛んに飛ばすようになる。胞子を散らす前の若いツクシを摘んで「はかま」を外し,軽くゆでておひたしにすると,春の香りがしてとても美味しい。ツクシは穂が筆の穂先に似ているところから,スギナは葉が杉に似ているところからつけられた。

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