クリーンルーム,防塵服
      ハイテクはクリーンか
                  …先端産業のクリーン度をチェックする

 僅か数ミリ角のシリコンチップの上に,10万を越えるトランジスターを組み込んで作り上げられるLSIやICは「先端産業の米」とも呼ばれて,さまざまなエレクトロニクス製品に組み込まれて私達身の回りに溢れている。このような超精密製品のLSIを製造するには,1000分の1oと言うミクロサイズの微細な加工技術が必要で,普通の工場では問題もならないミクロサイズの塵やホコリが製品の品質に重大な影響を与える。そのためLSIやICを製造する工場では,空気中に漂うごくわずかなホコリや塵埃はもちろん,作業に携わる女性達のフアンデーションの影響さえも防ぐために,純白の防塵服に身を包み、空気中のチリやホコリを極限までに減らしたクリーンルーム内で作られている。これらの工場には,臨海部に立地する重厚長大型の素材を作り出す工場のような,煙を吐き出す高い煙突も,さまざまな匂いや色の排水を流し出す巨大な排出口も見られず,非常にクリーンなイメージがある事も手伝って,テクノポリス構想,クリスタルバレー構想などを掲げてこれらLSIやIC生産工場を中核とする高度先端産業の集中立地を押し進めている県の積極的な企業誘致政策にも,これといった反対は見られない。 しかし,これらの工場で多用される有機洗浄剤による地下水汚染の問題からも明らかになったように,これら先端産業は外観ほどクリーンな産業ではなさそうだ。LSIやICなど半導体の製造工場で製品が作られる過程を追いながら,これら先端産業のクリーン度をチェックしてみよう。

 ICの製造は高純度(イレブンナイン:99.9999999%以上)のシリコン(ケイ素)を薄く切って作った基板を加工する「前過程」と,製造したICの組立,検査をする「後過程」に分けられるが,半導体工場を見学しても「前過程」は一般の人には見せてくれない。この「前過程」では,多量の水,電力,それにさまざまな化学物質を使って薄く切ったシリコン基板(ウエハー)を洗浄し,高温で焼いて表面に酸化膜を作り,さらに感光剤を塗る(フォトレジスト過程),このウエハーにさまざまにデザインされた集積回路のマスクをかけて紫外線で回路を写真の焼き付けのように焼き付ける(リソグラフィー工程),焼き付けられなかった部分を化学薬品を使って取り除く(エッチング工程),さらに不純物を加えたドーパントガスの中に入れてウエーハーの表面に化学反応で半導体を作る(拡散工程)をなんべんも繰り返して,複雑なパターンを持つICやLSIを製造している。この過程では,シラン,ホスフィンなどの有毒ガスを含む多種多様な化学物質やレーザー・放射線などが使用される。これらの物質は,工場内で働いている労働者に重大な健康被害を与えているばかりでなく,貯蔵タンクから漏れて地下に浸透したり,排水に混入して下水道に排出されるなどして,工場周辺に「ハイテク汚染」を引き起こしている。さらに,これら多種多様な化学物質の中には,環境への影響が十分解明されていない物質も多く,今後さまざまな環境問題を引き起こす可能性も否定できない。一見スマートでこぎれいにみえる半導体工場も,その実態はさまざまな化学物質を使った巨大化学工場に他ならない,直接見えないから安心,直ぐに分からないから平気ではなく,日頃から注意を向けていきたいものだ。
オオマツヨイグサ (大待宵草)  Oenothera Lamarckiana   [あかばな科]
 家の近くをながれる小川の川沿いで,非常に良く目立つ黄色の花をいっぱいつけたこの草を何株も見つけた。 オオマツヨイグサは北アメリカ原産の帰化植物で,明治時代にヨーロッパ経由で日本にやって来た。
 オオマツヨイグサの仲間には,花がず〜と小さいメマツヨイグサ,葉が細く花も小さいマツヨイグサなどがあるが,御坂峠の天下茶屋の前にある太宰の歌碑「富士には月見草がよくにあふ」の月見草は,白い花でマツヨイグサとは別の草。

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