有感地震連続発生
         富士山は生きている
                   …山頂地震と噴火の関連性を探る

 8月20日から24日にかけて,富士山頂付近で3回の有感地震が相次いで発生した。富士山頂での有感地震は,極めて珍しく,また短期間に連続して発生した事が一昨年の伊豆大島三原山の大噴火の記憶と重なって,巷では,富士山の火山活動が活発化してきた兆しだとか,直ぐにも噴火が起るとか言った話がささやかれている。地震と噴火の関連はどうなっているのだろうか。また,富士山の噴火活動の可能性をも探ってみた。
 盆地から見上げると,御坂の山越しに端正な姿を見せている富士山,現在の富士山は,「新富士火山」と呼ばれ,一万年前からの活動によって形成された非常に若い火山で,噴火の様子が記録に残されるようになってからでさえも,数十回以上の噴火が繰り返し起っている。富士山が長い期間にわたって噴火を繰り返して高い山に成長できたのは、富士
山のある場所が,「プレートの会合点」と呼ばれ,地殻の動きが極めて活発な場所だった事に起因している。この場所では,いくつものプレートが激しく衝突し,お互いの下に潜り込もうとしているために,絶えずマグマが作り出され,富士山が噴出する多量の溶岩や火山灰等を供給している地下のマグマ溜りに蓄えられている。富士山が噴火した最も新しい記録は,1707年(宝永4年)で,以来 280年噴火は起っていない。しかし,富士山周辺のプレートの動きは現在でも引き続いており,地下にあるマグマ溜りには,多量のマグマが蓄積されていると考えられる。
 今回の一連の地震は,山頂の直下に震源があると推定されているが,現在のところ,原因が地下のマグマの動きなのか,断層の活動によるものなのかは明らかになっていない。しかし,この地震が富士山の地下にあるマグマが動いた事によって引き起こされたとしても,絶えず活発に活動している地下のマグマのごく普通の活動にすぎない。マグマが上昇を開始して周囲の岩石を押しつぶすようになると,火山性微動と呼ぶ小さな地震が絶え間なく起るようになるのだが,今回の地震の前後にはそのような徴候はまったくなく,今回の地震は噴火の前兆や活動の活発化と直接関連しているものではなさそうだ。
 富士のマグマは,三原山のマグマと同じ粘りけの少ない玄武岩質で,流れやすいため噴火時期の正確な予知が難しいと言われている。しかし,観測体制さえ充実させれば,三原山と同じ程度の火山性微動を確認することは可能だ。今回の地震騒動が警鐘となって,富士山が現在でも活発に活動を続けている「生きている山」であるとの認識が広まり,永続的で充分な観測体制が整備されることを望みたい。
マルバルコウ  (丸葉縷紅) Ipomoea coccinea [ヒルガオ科]
 校庭の校舎の向かい側,ちょうど背の高い野球の防球ネットのあるあたりのフェンスにからみついて鮮やかな濃いオレンジ色の小さな花を幾つもつけたこの草を何株もみつけた。マルバルコウはアメリカ大陸が原産の帰化植物。茎はつるせいで葉は先の伸びたハート形をしている。上から見ると五角形をしている花は,長い柄の先に数個ずつ集まって咲いている。花の後には,朝顔によく似た球状の果実が付く。

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