西高周辺タンポポ事情 
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                       タンポポで自然度を調べてみよう
 ふと目を向けた道端や空き地のそこかしこに,小さな黄色の花を付けたタンポポの姿を良く目にする。タンポポの独特の姿と,大きく目立つ花は人気があり,誰でも知っている、春を代表する最も知名度の高い野草になっている。
 タンポポはキク科の多年草で,早春に地下にある太くて長い根(根茎)から羽状に裂けた葉を地面すれすれにロゼット状広げる。やがて,本格的な春が訪れると葉の間から花茎を伸ばし,先端に黄色や白色の花(頭状花)を1つつける。1つに見える花も近づいてよく見ると,舌状花と呼ばれる小さな花が沢山集まって出来ていることが分る。この舌状花の周囲を緑色をした総苞(そうほう)がぐるりと取り囲んでいる。花茎は花が終わるとさらに伸び,冠毛(かんもう)のある種子を多数つけ白いボールを作るようになる。日本には20種類以上もの種類があり,大変良く似ているので外見だけではなかなか区別できない。西高に咲いているタンポポを注意深く調べてみると,花の色が白い「在来種」のシロバナタンポポ,花の色が黄色で総苞片が外側に反り返っている「帰化植物」のセイヨウタンポポ,やはり黄色の花で総苞片が反り返っていない「在来種」のカントウタンポポに区別することができる。カントウタンポポなど在来種は比較的自然が残されている地域に多く見られるのに対し,明治時代にヨーロッパから入ってきた帰化植物のセイヨウタンポポは,人の手が加えられて,本来の自然が破壊された場所に多く見られる。これは,セイヨウタンポポが春〜秋にかけ何度も花を付け,出来た種子は軽く遠くにまで運ばれ,夏でも芽を出す性質があることに加え,3倍体で自家受精が出来るなど在来種にはない優れた特徴を多く持つため,本来の自然が破壊されて在来種のタンポポが駆逐された後に1株でも侵入すると,直ぐに広がることによる。…この特徴を利用して,ある場所に生えているセイヨウタンポポとカントウタンポポの割合を調べれば,その地域の“自然度”を調べることが出来る。道端や家の周りに咲くタンポポの花を裏返して,花を区別してみよう。小さなタンポポは,君に自然からのメッセージを伝えてくれることだろう。
*エゾタンポポ…中部以北,北海道
*ウスギンタンポポ…中部以北
*ヤツガタケタンポポ…八ヶ岳,南アルプス
*ミヤマタンポポ(シロウマタンポポ)…中部地方
*カントウタンポポ…関東地方,静岡,山梨 
*ヒロハタンポポ(トウカイタンポポ)…中部地方南部 
*セイタカタンポポ…東海地方
*クシバタンポポ…近畿,四国,北陸
*シロバナタンポポ…中部以西,四国,九州
*カンサイタンポポ…近畿以西,四国,九州,沖繩
*ヤマザトタンポポ…近畿以西,四国
*ツクシタンポポ…九州北部
主な在来種のタンポポ… 在来種のタンポポは地域に固有なものが多い
ナズナ(薺) ペンペングサ Capsella bursa-pastoris [あぶらな科]
 校舎の周りのあちこちで,小さな白い花を付けたこの草を見つけた。高さは30pにもなり,長く伸びた茎の先端にアブラナ科に特有な十字状の花弁を持つ白い小さな花を多数つける。茎が伸びない頃の若い葉は食用になり,春の七草の1つにもあげられている。実は三味線のバチに似ているところからペンペンクサとも呼ばれる。

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